習作 遠くの木立(ダーマトによるスケッチ) 図2
いろいろな画材の中から自分の気に入ったものを探すのも、絵を描く楽しみの一つだと思う。
水彩紙の種類にもいろいろなものがあるが、目下の私の“お気に入り”は、「カートリッジペーパー」という紙だ。イギリスの画材メーカー“デイラー・ラウニー社”の製品で、日本ではクサカベというメーカーで扱っている商品だが、これが近々廃版になるという。無いものねだりで、最近、この紙を注文して手に入れた。
水彩紙の中でも、廃版になったものが他にもあると聞くが、私が知っているものでは、同じイギリス製の紙で、BBケント紙がある。ホルベインというメーカーから出ていた「BB KENT BLOCK」という商品もすでに発売中止になっている。これは、四隅を糊付けしたブロックタイプのもので、水張りしないで使えるので重宝していたのが、とても残念なことに、今ではネットショップでも手に入らないようだ。
替わりに、オリオンというメーカーから、「ボタニカルアート用BBケントブロック」というのが出ているが、こちらは同じブロックと名前は付くが、一辺だけ糊付けしたパッドタイプのスケッチブックだ。ただし、175gと紙厚は以前のものと同じ仕様になっている。サイズもB5,A4,F4とある。ケント紙も鉛筆スケッチや水彩に使ってみると、他の水彩紙とは違う使い心地がして楽しめる。
話を「カートリッジペーパー」にもどそう。わたしが何故この紙にこだわっているかと言うと、このところほとんどのスケッチに使っている「ダーマトグラフ」(三菱鉛筆から出ている油性鉛筆)との相性がとても良さそうだという理由からだ。もちろんどんな紙にも描く事はできるが、他の紙では出せないダーマトグラフ独特の発色や輝き、線の強弱、濃淡などがカートリッジペーパーでは表現できるように思う。ただし、紙色がやや薄い褐色系で、ホワイトワトソン紙などと比べると「紙の白地」を生かす上で、効果はどうかと思う。そんなに違いはないだろう。ただ、全体として落ち着いた感じの絵に仕上がるように思う。これから、しばらくは、この紙を試してみようと思っている。
サイズはA2だけで、「パッドタイプ」(130g)と「スパイラルタイプ」(150g)の2種類ある。わたしは、それをA4サイズか、その半分のサイズに切って使っている。手ごろなサイズのスケッチブックが手に入らないので仕方が無い。
図2は、アルウィン・クローショーの『楽しい油絵教室』の62ページにある「遠くの木立」という油彩画を見てダーマトでスケッチしたもの。
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