2009年1月31日

色数を抑えて表現する


対象となる「風景」を見て、極力、色数を抑えて表現する練習をしてみた。
魅力ある風景を前にすると、どうしてもその色彩の方にに目を奪われがちになる。とりわけ、刺激的な色合いが見えてくると、その色に引っ張られて惑わされてしまうことがある。四季の中でも、紅葉の季節は、苦手である。あの鮮やかな黄やオレンジ、紅色など、うまく描き表わせなくて、秋のシーズン、紅葉は、描かないようにしてきた。
ここでは、あえて、色数を抑えて書き表す練習をしてみたいと考えた。ヴェネツィアの風景は、どこを見ても絵にしたいと思う所ばかりで、その雰囲気に圧倒されてしまうが、運河の見える風景を、心しずかに眺めながら、色彩よりも、明暗に中心をおいて捉えなおしてみることにした。
「ヴェネツィアンレッド」「イエローオーカー」「ペインズグレイ」の3色だけを使い、もっとも明るい部分から、最も暗い部分まで、およそ5段階ぐらいに明暗をわけ、3色の混合と、「重ね塗り」の技法を使いながらかきあげたのが、上の作品(F6)です。
仕上げてみると、もう少し暗部の色味を強調した方が良かったかにもみえるが、習作としては、これからの課題が見えたようにも思う。「バーントアンバー」1色にして、明暗だけでかきわける事もためしてみたいと感じた。褐色系の色彩での表現としては、「ポール・シニャック」による素描作品が、私は好きだ。彼の作品については、次回にまとめてみたい。

2008年9月8日

裸婦クロッキー・3・・・割り箸ペンと彩色


                                  図20

裸婦クロッキーの3日目。
割り箸ペンで、クロッキーをしてから、それに絵の具で彩色をほどこす。私は、透明水彩絵の具をつかったが、講師の先生は、不透明水彩(ガッシュ)を使われていた。参加者の中には、数色のコンテで彩色している方もいた。モデルの雰囲気やイメージを大切にし、そのものの固有色にとらわれずに彩色した方がよいとの話であった。
前回も書いたように、私の場合は、彩色する段階で色に関心が向いてしまい、クロッキーの線を生かすことを忘れてしまった時があった。後半は、講師の先生の指摘を受けて、もう一度、線を大切に見直すようにしてみた。線と色とのバランスを量り、色彩が線の力を一層際立たせるように心がけてみたが、自分なりにできたかなというものは、上の2点だ。
クロッキーの特訓を兼ねて3日間の講座を体験したわけだが、3日目が一番良く見られるようになり、手もそれに応じて動くようになったように思う。「クロッキーの力は、音楽家の練習と同じように、毎日の積み重ねに裏付けられている」という言葉を忘れずに、これからも励んでいきたいと感じた。

裸婦クロッキーの作品は、いずれもF8サイズのもの。



2008年9月6日

裸婦クロッキー・2・・・割り箸ペン


                                図19

「クロッキー講座」の2日目。鉛筆に代わって、「割り箸ペン」を使ってのクロッキーをする。

割り箸ペンは、身近なところで手に入るものでよく、インクの吸い込みと持ちの良いものが使いやすいという話を聞く。竹素材などの高級なものより、蕎麦屋やコンビニ弁当についてくるようなものを、良く削って、先を細長くして使う。持ち方は、鉛筆持ちではなく、ペインティングナイフのように上から被せたような持ち方をして描く。

はじめのうちは、なかなか思うように手が動かなくて、微妙な線が引けなかった。ペン先に付けるインクの量の加減もなれないうちは、うまくコントロールできず、「溜まり」を作ってしまったり、極端に線が太くなったりした。午前中1時間あまり、この割り箸ペンに慣れるのを目標に描きつづけ、それから、絵の具で彩色した。時間は、10分間で1ポーズずつ、クロッキーを繰り返した。5分程でクロッキーをして残りの時間で彩色していくペースだ。

彩色については、クロッキーの線に当てはめていくような塗り方ではなく、線をはみ出しても良いという指示だった。色使いも固有色にとらわれることなく、モデルの雰囲気やイメージを表現していくようにということだった。私の場合、普段から、水彩絵の具でスケッチや風景画を描いていたので、色を付けることは楽しい作業だったが、これが以外にも落とし穴になった。

それは、色の表現の方が、線の表現よりもインパクトがあるために、色にこだわりすぎると「クロッキー本来の線の魅力」が削がれてしまうということだ。描いていくうちに、どうしても色の方に目が向いてしまい、気がつかないうちに塗りすぎてしまう、そういう落とし穴があった。

2日目は、まだ、それには気づかずに、10分のなかで、どうやって割り箸ペンを扱い、彩色まで仕上げるかに汲々としていた。